2010年05月28日

地獄の門

 さいきん、東京都の東方面をよく歩くのだ。

 上野公園の美術館の中に、黒くて大きい彫刻があり、気になっていたのは、美術史の教科書や、スライドで見ていた「地獄の門」だったが、いっつも到着時刻が遅いので、警備員に阻まれ、その向かいのカフェーから望見していたのが、こないだ近くで見られてよかった。

IMGP0824.jpg

 まー、地獄じゃのう。
 真ん中の上部に「考える人」が、いるのう。

 はてさて、ロマン派、というのにロダン大先生が入るのだとして、だ。
 ロマン派というのは、けっこう真面目だと思った。
 現代の「オタク」に通じる真面目さというか。

 むー、これは、軽々しく言えないけど、直観的に、だ。
「地獄門」→「デビルマン」→なんかしらんけど、オタク。

 地獄門は、でっかくて、黒くて、細かくて、雑で、いいものだった。
 男と女と、老いと若きと、畜生どもや、わけのわからん縄とか。
 あの門に、裏側はなかったけど、限りなく裏側に近い背後に、細かい芸が施されていた。

「これを作った人は、これを作ってるとき、楽しかったんだろうね〜」とか、妻が言った。

 そんなことは、わからない。
 カミーユ・クローデルだっけか?
 あの美女との恋愛で、先生は焦げ付いていた時期かもしれない。
 わかんねえけど、そんな、元気な時の作品とは思われなかった……俺には!


*さすがにデカい恥はかきたくないと思い、西洋美術に詳しい友人に問い合わせたところ、やっぱしカミーユ時代だった。
 そして凄いのは、頼まれ仕事だった地獄門がクライアントから断られてしまい、自前でやったんだそうです。
 深い深い。
「ロマン派」をあんまりバカにはできない!
 なんか、急に好きになった、ロダン先生!!

**がちょーん!
  いまさらながら、俺は、バカだ!
  これでもいちおう、西洋美術史専攻だったのに!!
 「考える人」は、地獄の門の、最重要・最後のアイテムだったのじゃね!!!
  無知というのは、恥ずかしい。
  南無。
posted by TAKAGISM at 03:53| Comment(3) | 休日

2009年08月16日

俺だって、眠いさ。Q!

 池袋あたりをテリトリーにしている、Qと会った。

 Mr.Qって呼ばないと、彼の機嫌は、悪い。
 TATOOは、ない(てか、いっしょにお風呂に入ったことはないので、よーわからん)。
 お金は、いくらくらい持ってるのか、知らない(さほどないみたい)。
 普通免許は、ない(いうまでもなく、車は持ってないし、運転は出来ない)。
 身長は160センチ(自称)で、体重は82キロ(自称)――
 つまり、メタボリックちうやつなのかもしれない。
 けど俺は、その「ハヤリコトバ」みたいなものに、まるで興味がない。
 さくっと言って……無意味だ。

(ウエイストが85センチがメタボ?――
 理論も筋道もない――。
 アホか……。
 百歩譲って、仲の良い家族が、お父さんのウエイストを測ってみて、86センチだとして、
「あー、パパー、やばいー、めたぼー!」って。
 心底、面白くもなにもない!
 言うのもめんどくさくなってくるけどさ。
 お父様がプロレスラーだったら、ウエイストが85センチ以下だったら、生命の危険です!
 ……って、言うだけあほくさいね。ごめん)。

 寿司は、ウニ、アワビ、タマゴ、カッパしか食わない(てか、食えないらしい)。
 酒は、一滴も飲まない。
 コーヒー、駄目。
 紅茶も。

 趣味は、日本刀の蒐集と、
「ちょっと、これは、言えねえ」という、たぶん、実銃のコレクション。
 でも、聞くと「種子島」みたいな、しょーもない、警察が来たら、俺が絶対に法廷で証人になってやりたいようなもの。
 酒を飲まないくらいだから、麻薬なんて、憎んでいる。
 言うまでもなく、組織的暴力団の構成員ではない。

 文学は、好きらしいんだ。
 でもその趣味は……俺の感じから言うと、よくない、と思う。
 いや、厳密に言おうか――俺の趣味とは、真逆だよ。
 ごめん……Q。
 ダブル村上先生と、栗本なんとやらいうSF作家の、こないだ死んだ人。

 で、電話が来た。
「暑い夏は判ってる。……いや、これは、形容矛盾ってのかな。なんてのか……夏は暑いだろ?」
「だな。今朝は格別じゃねえか?」と俺は言ってみる。
「暑いのはお互い様だよな」
「言う意味が、なんだか、なっとくいかない。つまりQが、何を言いたいのかだ」
「ふふふ。……俺が素直になればいんだな。五叉路で会おうよ」

 俺たちは時間を決め、互いに遅刻もせず、昼下がりの池袋で会った。

 Qは、仔猫を2匹選んで買い、マミヤのカメラとレンズを買い、そのバックパック(150万円もするものですよ!)を買い、AOKIの店先で、
「お! Tシャツが5枚で590円って、見ていい?」というので、俺は少々あきれて、
「ここの路上でタバコを吸わしてくれや。ただし、路上に棄てたりしないから」と言った、
 Qは1分後に帰ってきて、
「高木くん(と、言葉は丁寧なんだ)……なんで俺が、AOKIで、5枚で590円のTシャツを買わないといけないんだと思う?」と言った。
 俺は正直、すこし、カチンと来て、
「俺はそれを買いなよとは言ってないだろ」と言った。

 いろいろあったけど、2軒くらいの子供臭いバーと、ひどく不潔な居酒屋と、ちょろちょろしながらJRの駅で別れた。
 お勘定は、おおむね、ワリカンだった。

「俺は……」と、Qは伏し目がちに、改札で。
「どうした?」
「俺は、メタボか?」と、Qは言った。
「真顔で言うけど、Qは、メタボじゃないと思うぜ」
「! それがお世辞じゃないなら、俺は……」とまた口ごもるQ。
「Q! 俺は、別に急いでないし、こっから歩いても帰ることができる。けど、その口ごもりが、芝居なのかマジなのか、少しいらつくぜ、俺は」
「タカ……ごめん。近々、うまい蕎麦屋に案内するわ」
「あんがと。楽しみにしてる」
 それで俺らは、おっさんくさい、シメっぽくて冷たい、脂っこい握手を何度か交わし、あの、おぞましいくらい賑やかな、池袋の、駅の、どっか、もう、再現も出来ないような、そのどっかの改札で、別れたんだった。

このブログ風読み物はフィクションです。
実在の人物・団体・商品・店名などとは関係なく、
ストーリーも全て架空のものです。

posted by TAKAGISM at 02:32| Comment(1) | 休日

2009年08月11日

日曜日だった

 土曜の夜はウロチョロしていたけど、無事に帰った。
 温い風呂に浸かり、ぱこーんと眠った。
 
 朝……。
 いつもの如く、5時、6時、と何度か軽く目覚め、その都度、冷蔵庫までよろよろ近づく。
 小さなグラスに少しだけ、冷たいミネラル水を注いで、飲んで、またベッドに潜り込む。 

 日曜日じゃないか!
 幸せだよ。

 夢を観た。 
 学生時代に親しかった中国人留学生の游(ユウ)さんと旅をしていてはぐれ、列車を何度も乗り換えるけど会えないという夢。 
 最後には、チョコレート色の古風な電車に飛び乗ったところで、ほんとに目が覚めた。 
 もう少し、游さんを追いかけていたかった。

 9時だった。 
 空は安物の絵の具で塗りつぶしたように青く、雲は三流の絵描さんが上手なつもりで描いたように白い。 
 昨夜は、けっこう飲んだハズなのに寝覚めは爽やかで、小さいグラス2つにそれぞれ、冷たい水とアイスコーヒーを注いで、ちびちびと飲んだ。
 ここは大事で、前夜に悪い飲み方をしていると、水すら受け付けないのだ。
 冷たいコーヒーなんぞ、論外だ。

 暑いバルコニーで、煙草を立て続けに吸った。 
 俺の部屋のエアコンは、基本23℃に設定している。
 部屋が冷え切ると、寒いと思うこともある。
 が、とにかく、それを切ってからバルコニーに出ないと、背中から室外機の温風が襲いかかる。 
 めんどくさいもんだ。
 
 我ながら何を思い立ったのか、洗濯を始め、干した。 
 青い空のせいか?

 引っ越しのさいに、布団袋に詰め込んだままだった冬物の毛布も、二度に分けて、洗濯した。 
 あっけない。

 あまりにあまりにやるせなく、近所を散歩した。
 脂っこいラーメンを食べてみた。 
 
 帰り道の荒物屋で、4メートルの物干し竿を買った。 
 もっとも、伸縮タイプなので、2メートルくらいには縮む。 
 でないと、家に持ち込めないだろ。 

 毛布をかけるのに、4メートルの物干し竿は十分だ。 
 うまく使えば、2枚掛けられるよ。 
 と、思っていると、突然の夕立。 
 ていうか、ゲリラ雨。 
 こりゃ、洗濯し直しだろうか。 

 出版エージェントのP女史から、メールが来た。

「昨夜は、大作家のBさんのトークショーへ行ってきました。
 素敵な会でしたよ。
 しばらくの間、あなたとは連絡も取れませんでしたが、いったい何をしているのですか?
 週に60枚程度を書くことが、最低限の仕事ではないですか?
 でなければ、あなたはもう、老人に近いのですし、今後はありません」
 
 老人ってともかく、週に60枚って、それはどうにでもなるでしょう? と思う。 
 別に、プロ作家じゃないし。
 そんなん、なんぼでも書けると思うけど、いろいろあって……、どこにも行けない(遠くには)。 

 P女史は、美術館巡りと映画鑑賞と芝居鑑賞とマンドリンの稽古とイタリア料理の会食で忙しかったらしいのだが、夜は空いているとのこと。 

「あなたのために時間を割くことは出来ます。
 お仕事のことで、お話をする必要があると思いますが、いかが?」
 
 が、俺は、追い詰められるのに弱いのだ。 
 どうしたものかと思っていると、長島縦から、涙のメール。
 
「パクられちゃったよ……」
 とは、覚醒剤をやっていた、彼の愛するアイドルのことだ。 

 愛すべき出版エージェントの苦言も、シャブアイドルへの哀愁から来る旧友の涙話も、どっちも厳しい話だ。
 
 気がついたら、仕事椅子で、うたたねしていた。 

 またメール。
「電話、何度もさしあげたのに、出てもくださらないのはどういうことかしら?」とP女史。 
 
 一方、またメール。
 
「今日は、家族サービスだったよん」と、一昨日までレンタカーで山梨に行っていたはずの縦。 

 そして俺は、またもや仕事椅子で、まどろんでしまった。
 
 ぐらぐら、そしてゆったり揺れて、 
「あ、地震だ」と。 

 札幌の妻に電話してみたが、 
「え、そうなの?」みたいな感じで。 

 とにかく、目が覚めた。
 すんごくおなかが空いた。
 昨夜と同じ松屋はやだし、昼下がりのラーメン屋にもっぺん行くのもしゃくだ。 

 非常に面倒だったが、キッチンの下から精米機を取り出して、近所の米屋から届けてもらっている玄米を、今日は思い切り白く精米してみた。
 大吟醸だ! 
 けど、炊く段になると、食欲が失せた。 

*4メートルの物干し竿を買ったのは、ちょっと嬉しかった。 

*キャンプとかBBQとか楽しんでいる人には、少々凶悪な、嫉妬を感じる。 
 理由……なんだか無邪気に楽しそうで!

*ファストフードは、連続では食えない感じ。

*結局、大吟醸米は無事に炊けて、大皿に盛りつけた。
 塩鮭をこんがりと焼いて、もりもり食べた。
 インスタントの生味噌・味噌汁のありかが判らず、オニオンスープを添えた!
 ううう。


このブログ風読み物はフィクションです。
実在の人物・団体・商品・店名などとは関係なく、
ストーリーも全て架空のものです。

posted by TAKAGISM at 02:24| Comment(2) | 休日

2009年08月10日

土曜日

 毎日のように飛行船が飛んでいる。
 飛行船って、思いのほか、速い。

 土曜の朝は仕事があった。
 昼下がりに旧い友達と会って、昼食を食った。
 コーヒーを飲んでから、そこらを散歩して、別れる。

 夕刻はメールチェックなど。
 やがて暗くなった。
 着替えて、もう一度、出掛けた。

 駅の近くの、あんちゃんがやってるインチキくさい英国パブに行った。
 一杯飲んでいると、JvsKのサッカーが始まった。
 スポーツ・バー?
 英国ぶってんじゃあるまいに、店がうるさくなったので、ちと不愉快だった。

 電車に乗って高田馬場へ出る。
 ロータリーの本屋さんには、あまり、そそられるものが無かった。

 もっぺん、山手線に乗った。
 新大久保で降りる。
 降りると同時に、エスノな匂い。
 ホノルルがバナナなら、シノークボはニンニクだ。

 昔行ったことのあるバーに行き、5杯くらい飲んだ。
 ダブルの5杯は10杯でしょうか?!
 電車のあるうちに帰ることにする。
 池袋で途中下車。
 駅構内で、旧知のM子さんにばったり出会う。
「どうせこんな時刻だよ。そこらで一杯どう?」と誘うが、
「ごめん。あたし、時間がないのよ」と断られ、私鉄の改札口で見送る。

 池袋東口に出て、五叉路まで歩き、
(このへんに、いいバーがあったはずだよな……)と彷徨う。
 見つけられない。
 仕方なく、サンシャイン方面へ歩く。
 小腹が減っていることに気付く。
 目の前にあった「松屋」に入る。
 豚丼と生タマゴという、いちばんしょぼい深夜の飯を食った。

 護国寺方面に歩く。
 信号がまるで変わらず、またもやちょっと不穏な気分。
 黒い車がすーっと来たので、手を挙げて、拾う。
 うちの近くで方向転換をしてもらい、コンビニに寄る。
 デカビタCをまとめ買いする。
 車に戻ると、
「おや! ずいぶん早いですね」と運転手のじいさん。
「待たせたら悪いから、すんごく急いだんですよ」
 仙川通りをUターンしてもらう(ちなみに、道路交通法違反ではない)。
 うちに着く。

 夕方溜めておいたまま冷めていた風呂に浸かった。
 少しだけ、追い炊きした。
 金子光晴の新刊(大正時代の原稿……新刊って言うのか?!)を読んだ。
 文庫本がないと、風呂に浸かっていられないんだ。
 頭を2回洗い、スモカで2回歯磨きした。
 スモカは、妻がドラグストアで買ってきた。
「LARK」とか「ライオンたばこ歯磨き」とか「ZACT」より、効くし、美味しい。

 自分で洗ったパジャマのうち、自分なりに「夏物」と呼んでるのを着る。
 妻の部屋のベッド(妻はいないが)で眠った。
posted by TAKAGISM at 02:00| Comment(1) | 休日

2009年05月10日

異国かも

 明け方まで一人遊びしながら、今日は早起きしなくてはいけない日曜日だと気づいていた。
 だから、軽いノックで目覚めた。
 ニコだった。
「もう、9時だよ……」
「エーッ!」(ここは、カタカナでなくてはならん)
 今日は10時に吉祥寺発のリムジンバスに乗らなくてはならんのである。
 こういうとき人は、
(もっと早く起こしてくれよ!)と内心、他人を罵るのである。
 シャワーをし、どうでもいいような服に着替え、ノートパソコンと読みかけの文庫本をピギーバッグに放り込む。
 インターネットで検索すると、バスは10:15だった。
 15分の余裕が生まれる。

 長女・紅円と二人で移動したことは、お互い数えてみたが、数え切れないくらいある。
 が、次女・ニコとの旅は初めてだ。
 10:15発のリムジンに、家族4人で乗った。
 さすがに今日は、おどろいた。
 な〜んと、11:00に、羽田についた。

 出会いガシラのようなカフェーで、BLTサンドイッチやマルゲリータ・ピザを分けて食した。
 Tokyo's Tokyoとやらいうセレクトショップを前々から気に掛けていた妻に誘われ、見る。
 むやみにオシャレである!!
 が、よく企画されたショップというのは催眠効果があるのだな〜。
 欧米人の視点から見たようなTOKYOが、すさまじく見事に作られている。
 僕は最初「石原都知事の息子(コネ)」を疑ったが、おそらく彼ごときでは無理である。
「おいしい牛乳」の、佐藤卓さんのようなニオイを感じる!
 結局、うちの女たちは、なにやらいろいろ買っていた。

 たちまちに12:30になり、僕とニコだけが手荷物検査のゲートをくぐる。
 飛行機は空いていた。
 二階席の窓辺で、ニコは、いつもそうなのだろうが、軽く憂鬱げである。
「NICOLA」とやらいうティーンのファッション誌(「おまえの名前じゃん」「やだ。やめて〜」)をめくりながら、
「このコがかわいいと思うか?」とか「こっちとこっちのどのコーディネートがいいと思うか?」とか聞いてくる。
 別に聞きたくもないのかもしれぬ。
 僕への気配りなのかもしれぬ。

 空はあくまで青く、そういうときにありがちな、厳しい気流の揺れを受ける。
 軽くまどろむうちに、着地していた。

 千歳。
 東京と似た気温ながら、なんだろうこれは……。
 空気が違う。
 乾いていて冷たくて、濃い。
 すぐに来たリムジンバスに乗り込む。
 ニコは左サイドの席で、ふにゃふにゃしている。
「眠いのか?」
「おなかすいたー」と言い、眠ってしまった。
 1時間で、地元の街に着いた。
 駅では、義父がSTEP WGN(これは僕が買った数少ない車のうちでは、一番乗りやすい!)で待っていてくれた。
 あとは、3分で家だ。

 二階は静かにひっそりとしていて、僕の部屋は、何者か(妻だろうか?!)によって整頓されていた。
 机には、義父と義母からの贈り物(高級な清酒)と、義妹・麻衣子からの贈り物があった。
 麻衣子のは、ライカM3と葉巻だった!

leica.jpg

 階下の家(僕の実家)では、手巻き寿司を用意してくれていた。
 が、家に到着の16:00から1時間は待たされた。
 ニコはマグロの赤身専門で、あれは何巻きだろう、寿司飯を1合くらいは食ってた。
 それから彼女は階下の風呂に入り、待ち望んでいた東京からの荷物が届いたので喜んだ。
 GWの収穫――バッグや服やその他あれこれ――友達へのおみやげなどを、嬉しそうに検分していた。
 僕は煮魚や刺身をつまみながら芋焼酎を5杯くらい頂き、自室に戻り、椅子で眠ってしまった。

karei.jpg

 目覚めると、家中がしんとしていた。

 空気が、冷たく、濃く、澄んでいる。
 路は広く、静かである。
 流れる時間そのものが違うが、これは、証明のしようがない。
posted by TAKAGISM at 23:59| Comment(2) | 休日

2009年05月07日

帰京

 定番のANA62便に乗るため、10:40のリムジンバスに乗る。

 それなりの気合いを入れて出張に旅立つ新千歳空港と、出張なんだか帰省なんだか、あるいは単なる帰宅なんだか判らない千歳で、濁った気分。
 いつもの紀伊國屋書店では、欲しい本はなく(眩しい本は多々あったが、どうにも読む気が起こらず)、結局ナンシー関さんの、未読と思われる角川文庫を数冊。
 読書、うたた寝、読書、うたた寝の繰り返し。

 吉祥寺に電話し、
「よかったら、中野あたりで落ち合って、食事しないか」と。
 何なんだろうあれは。
 札幌リゾート風味から、武蔵野リアルに戻るまでの、クッションアブゾーバーだったのか。

 沖縄料理風屋台で、泡盛とセロリの漬け物をやりながら、妻と長女を待つ。
 周囲の客と盛り上がった頃、
「もう着いているよ」とのメールが来る。

 いつもの焼鳥屋……とはいえ、口開けの17時だ。
 ガラガラだ。

 牛たん、じゅんけい、ねぎま、れば、ささみ、野菜やき、茶漬け、など食して、早めに駅へ。
 ホームにて、気付く!
「(構外の)ロッカーに、トランク入れたままだった! 先に帰っててくれ」
 と、妻と娘に言い残し、再び中野のロータリーに。

 飲み過ぎたつもりはないのだが、この日の記憶はこれまで。
 思い起こせば、ANAのラウンジで、少し飲んだ記憶はアリ。

 とはいえやはり、明るいうちの、屋台での泡盛……これでしょう。
posted by TAKAGISM at 23:59| Comment(0) | 休日

2009年01月17日

深大寺の梅

 土曜日の未明。

 前夜、地元で新年会を兼ねた「名探偵大会」をやって帰り、眠れないまま悶々としていた。
 5時にキッチンへ立ち、
「あら、起きてたの?」という妻とともに、今日も授業のある紅円の弁当作りをする。
 というよりむしろ俺の役割は、朝食用、トーストに載せるスクランブルエッグを作るだけだけど。

 6時から7時直前まで食卓で、親子三人らちもない会話を交わし、娘を見送るのが7時。
 で、結局寝付いたのは7過ぎか。
 10時ごろ、ふと目が覚める。
 上からは、掃除機の音や洗濯機のものらしい振動が微かに聞こえてくる。

 玄関で音がしたので出て行くと、妻が出かける模様で、
「まだ寝てなかったの?」
「どこ行くんだ?」
 デパートが混まないうちに、食材や日用品を買いに行くらしい。
「俺も出ようと思ってたのに」
「だったら待ってるけど?」
「いや、まだ目が覚めねえや。午後は何か食いに行こうぜ」と機嫌をとってみる。

 昼頃、まだダラダラしていると、戻ってきた妻に、
「何時に出かけるの?」と言われたので、
「今はランチタイムだから、それ外して、どっかの鮨屋でなんか食って、コーヒーでも飲むか」と言うと、
「鮨? それより深大寺に行ってみたい」という。
「じゃあ、まず、風呂の用意をしてくれよ」と。
 風呂上がりは13時前。
 ちょっと驚かしてやろうと思い、素早く身支度を調え、10分後には、
「おうい、行こうぜ!」と玄関から呼ばわる。
 行動するときは早いのである。

 聞けば、OIOIの前から15分おきに出るバスで、20分ほどの距離らしい。
 寒い日ではないが、駅まで(逆方向に)歩くのに気後れた。
 結果、井の頭通りで西向きのタクシーを拾い、
「深大寺ってところにお願いします」
「ジンダイジ?」
「蕎麦をくうところらしいです」
「ああ、はいはい。あたしは詳しくないので、近くのどこかで停めてください」

 20分足らずでそれらしきところへ着いた。
 人は、多からず少なからず。
 若すぎず、年寄り臭くもなく。
 まあとにかく、静かな街である。
 江戸風味。

 途中、いろんな茶屋やおみやげ屋を冷やかし、参道近くの植木屋さんで、なんとも味のある梅の盆栽に心惹かれる。
 いろんな話を聞いた後、
「後で必ず寄りますよ」といい、坂を上る。

 角にあった蕎麦屋に腰を据え、菊正宗とニシンの棒煮、妻はなめこ蕎麦を頼む。

IMG_13782.JPG

 風はなく暖かい日射しだ。

「この日射しと無風――俺は、日が暮れるまでなら、ここにずっといられるよ」

 ただ、初めは可愛いと思っていたどっかの男の子が、興奮気味なのか、南の島の怪鳥みたいな声を上げる。
 またそれを、必要以上に乱暴な口調で諫める母親と親戚らしき大阪弁の一家。
 あたりの静寂や風情を台無しにする大声は、正直残念だった。
「たかがまんじゅうやのに高すぎるわ〜」とか「こんなしょっ辛い出汁はよう食われへんで〜」とか、かまびすしい。
 まあ、お互い様よと心を落ち着け、冷酒とニシンを味わう。

IMG_1381.JPG

 お寺にお参りして、お店街を冷やかし、蕎麦まんじゅうなどを買った。

 やがて、脇の山道を登って行き、突き当たりのようなところにある茶店に入る。

PICT0013.JPG

 大関とおろしそばを注文し、妻には味噌おでんを勧める。

 下界の賑やかな店らよりは、すこしひなびた、落ち着く店だった。
 先の店もそうだが、外の《テラス》席では、薪がぼんぼん燃えていて、暖かい。
 ちなみに肝心の蕎麦はというと、驚くほど腰があり、ふつう、喉越しを楽しめと言われるのよりはずっと歯ごたえがあり、噛まずにいられなかった。
 噛むとなんとも言えない強い香りが鼻から抜け、濃口の出汁とからんで、うまいと感じた。

IMG_1413.JPG

 下界に降り、お土産をいくつか買い求めた。
 ふたたび坂を少し上り、先刻の植木屋さんへ。
 あらためて選び、梅の盆栽を、枝振りに悩みながら買い求めた。
 根っこの風情と、苔の付き方がよいのを選んだ。

IMG_1422.JPG

 参道の前でしばし待つうち、日が沈んできた。
 やがてやってきたタクシーを停め、帰ってきた。
 ずいぶんおしゃべりな運転手さんだったが、こっちも2合飲んだ気分で付き合った。
 行きよりは遠回りしているのが判ったが、いまさらどうでもいい。

 テレビの横に梅の盆栽を置くと、見る度に笑ってしまいそうな、いい風情であるよ。
(悔しいが、上記の写真は妻が撮ったらしいあり合わせなので、ジャポネスクな梅の枝振りが通じないようで、忸怩たる思い!)
posted by TAKAGISM at 23:59| Comment(2) | 休日

2009年01月02日

四半世紀

 ずっと出ていなかった同窓会に、初めて出席した。
 1984年の卒業以来、実に25年ぶりだ。

DSCN1104.JPG
©Photo by ZAZI SATAKE

 マイクを握ってるのは、リョウ……。
 Tiger & Dragonの世界。

 向こうで笑っているのは、大蔵こと、オーキン。
 長島縦も年末、所用で帰札していたと聞いた。
 しかしなにかと忙しい奴なので、元旦早々に帰京したらしい。
 残念。
 
 地元の仲良しグループは、これまでにも会合を重ねていた模様。
 こちとらなんだか忙しくて、顔を出したことがなかった。
 
 幹事さんの肝煎りで、
 一次会は、市内の四川料理店。
 二次会は、巨大なカラオケスペース。
 そして、ススキノの昭和居酒屋。
 ……と、夜更けまでお酒を飲みました。

PICT0019.JPG

PICT0021.JPG

 持参したのが、トイカメラVivicam 5050だったのを後悔……。
 一眼レフに広角を持ってゆくのだった!

 ともあれ、25年ぶりの旧友に会うのは、不思議な気分で楽しかった。

posted by TAKAGISM at 23:59| Comment(0) | 休日

2008年12月31日

大晦日に

 気づくとニコは、着物を着ていました。
 僕の妹が着ていたものらしい、普段着です。

DSC_0009.JPG

 夕方、ススキノの《鮨処K》さんにお鮨を取りに行き、親族に配達した。

 マグロ専門のニコと、イクラ専門の紅円。

DSC_0006.JPG

 ニコも紅円もそれぞれ、9カンを2折りずつ、18カン……
 一瞬で食っていた……。

 大人はおいしい各種の握り。
 鉄火巻きや納豆巻きは、みんなが食べる。
 けど、今年はちょっと、多かったかもしれない。
 でも、僕の夜食になるので、よいのだ。
posted by TAKAGISM at 23:59| Comment(2) | 休日

2008年12月14日

ちくわぶに開眼らしい

 娘をおでんやに連れて行った。
 好きなものを頼むように言うと、
「はんぺん、たまご、しらたき」と。
 店の親父さんが、
「あ〜、はんぺんは売れちゃってねえ……」と、斜めに削がれたような、端っこがちょっと煮詰まった半端なやつを、
「おまけだよ」とくれた。
 他に何かないのかと娘に聞くと、
「ちくわ」と。
「あ〜、ちくわもないや。ごめんね。ちくわぶならあるよ」
 娘はちくわぶなんてものは知らない。
「ちくわみたいなかたちだけど、ちくわとはちがうよ。ね、おやじさん」
 とりあえず頼んでやったら、
「おいしい」と、はまったらしい。
 ちくわぶを、おかわりの娘。
 僕は、
「こんにゃくとタコください」
「あ〜、こんにゃく最後で、タコも終わっちゃったよ」
 とのことで、しなびたようなこんにゃくと、イカげそで妥協。

 今度はもう少し早い時刻に行かねば……。
 ってか、おでんなら、ちかごろ自作に自信あり。
 濃い出汁と、いい塩と、酒と白醤油。
posted by TAKAGISM at 23:20| Comment(0) | 休日

2008年11月30日

焼きそばはうまいです

DSC_4899.JPG
posted by TAKAGISM at 23:12| Comment(4) | 休日

2008年11月29日

ラーメン作りました

 かなり横着ですが。

DSC_4898.JPG
posted by TAKAGISM at 23:11| Comment(1) | 休日

2008年11月24日

巨大ヒトデを観てきた

 もう、先週の話だけど。

DSC_0034.jpg
posted by TAKAGISM at 22:37| Comment(1) | 休日

2008年10月27日

いつものあいつ

 いい感じだぞ。
 勝手にオスだと決めつけてる。

DSC_0038.JPG

posted by TAKAGISM at 07:16| Comment(5) | 休日

2008年10月26日

今夜のあいつ

 なんだか少し、大きくなったような気がするぞ?

DSC_0039.jpg
posted by TAKAGISM at 02:02| Comment(0) | 休日

2008年10月13日

ガード下で

 海老天丼をいただきました。

(iPhoneのカメラも、使いようでは、ちょっと楽しいと気づいた昼下がり……)

IMG_0045.JPG
posted by TAKAGISM at 21:37| Comment(3) | 休日

2008年10月12日

トマトソース

 最近、こればっかりです。 簡単でよいです。

DSC_0003.jpg
posted by TAKAGISM at 23:04| Comment(3) | 休日

2008年07月06日

つづき

 大久保では人の出入りもほとんどなかったが、東中野では降りる人より乗ってくる人が多かった。
 その男たちが乗り込んできたとき、俺は最初、喧嘩の挙げ句かあるいは痴漢が捕まったのかと思った。
 というのも、だらりと脱力した男を、腕の太い男ががっしりと捕まえ、その脇には二人分と思われる荷物を持った小柄のやつがいたからだ。
 脱力男を見て驚いた。
 男は口にピンク色のプラスチックバッグを装着され、取っ手のところを耳にかけ、それが外れないようにと屈強男が後から押さえている。
 脱力男の顔は水色がかった色だった。
 ときおりくぐもった声を立て肩を痙攣的に上下させる。
 ピンク色のプラスチック袋は不透明だが、あきらかにある重みで垂れ下がり、ドロドロともバサバサともいえない音を立てる。
 満員電車の中でも、そこだけ苦し紛れの空間ができる。
 つい先だってまで、大きな顔をした小太りの女性を相手に食べ歩きの話をまくし立てていた男も、黙ってしまった。
 屈強男は脱力に、
「な、あと4駅だからな」と声をかける。
 中野、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪……と4つ数えたのは俺だけではあるまい。
 元気な一群はどこの国の人だか判らない4人組で、
「ケルベロッソ、グンデ、マキョーリ、トレヘブルソ」
「カンモカンモ、ノティリグルジブレ」
「エッケルスリ?」
「コロンデ、クレリ」
 まるで何語か判らない言葉で楽しげな会話を交わす男たちは、肌の色も髪の色もてんでバラバラである。

 屈強は、数を間違っていたらしい。
 連中は、荻窪では降りなかった。
 西荻窪でも降りなかった。
 車内にはすでに、饐えたようなニオイが漂っている。
 吉祥寺では、車内のみんなが、屈強・脱力・小柄の三名様にまずは出口を譲った。
「カルネリッコデ、グンジョビショロベ」
「ケリクケリッカ、パッド?」
「ナン、ケッセドルテ」
「ナンナン」
 謎の言語を話す4人組が続いて降りていく。

 もしかしてこれは──と俺は思ったことであった。
 新宿発の最終電車を舞台とした、前衛的な演劇空間?
posted by TAKAGISM at 14:07| Comment(0) | 休日

お芝居とプチ事件

 昨日、土曜日は、東京へ来て初めてカレーを作ろうと思っていた。
 夕刻、肉やスパイスを買うため家を出る。
 何という暑さだろう→
 でもしばらくこの通りを歩いていないな→
 出かける用事なかったっけ?→
 あれ?……という連想で、約束があったのを思い出した。
 後を歩いている妻を振り返り、
「やべ。今日芝居観に行くんだったわ」
「え〜、カレーどころじゃないじゃん。何時なの」
「ケータイ家に置いてきたからわかんね」
「あんた、帰りなさいよ」
「おう」
 てなわけで一人、急ぎ帰宅。
 幸い、新宿で18:00の開演までは時間があった。

 新宿の人の多さは異様だった。
 ホームから溢れた人が、線路に落ちちゃうぞ。
 通りにも群衆。
 なんか暴動でも起こっているみたいじゃないか。

 芝居は正直凡庸で長く、困ったなあと思っているうちに、客電が灯る。
 いつもなら芝居師匠の岡崎香が、楽屋にずんずん入ってゆき、作家・演出家・役者さんらに紹介してくれるのだが、なんだか不機嫌のようだ。
「誰かに挨拶はいいのかい?」などと、こっちがオロオロしてしまう。
 岡崎先生無言。
「どっか寄ってくか?」
「あなただいじょぶなの? 寄ってこうか」
 てなわけで、温い空気がからみつく新宿の街へ降りたった。

「陶玄房」もまた混んでいた。
 岡崎は育児本も書いているくらいなので、お互いの子供の話などもよく通じる。
 けれど結局はいつも、高校時代の話や同窓生の消息話になる。
 彼女はかなりの情報通なのだ──つまり、人付き合いがよい。
 楽しく談笑するうち、またもや終電間際。
 ふだん終電間際になれば都心の宿確保に走るので、終電に乗るのは岡崎といっしょの時と決まっている。
「もう45分だぜ」
「だいじょぶだいじょぶ、余裕よ」
 とかいいながら、前回は南口で走ったんだ。
 今回は3分ほど余裕だった。
 山手線に乗る岡崎と別れて乗り込んだ総武線は超満員。

 事件が起こったのは、東中野でのことだった。

(つづく)
posted by TAKAGISM at 13:33| Comment(0) | 休日

2008年06月29日

冷たい雨

 明け方まで起きていたので、雨戸を閉めて寝た。
 悪い夢も見ず、よく眠った。
 激しい雨が、出窓の張り出し部分に当たり、不規則なスネアドラムのような音を立て続けている。
 何時だろうと暗闇の中で手を伸ばし、置き時計の頭を叩く。
 12:04……昼だ。
 2階の物音がしないので様子を見に行くと、誰もいなかった。
 置いてきぼりか。
 それにしてもこんな雨の中、どこへ出かけたんだろう。
 妻に電話しても出ないので、紅円に電話した。
「どこにいるんだ?」
「どこに? 部屋だよ」
「え? 三佳とニコは?」
「寝てる……っていうか、ベッド」
「ほえ?」
 どうやら、起こしてしまったらしい。

 至近のコンビニへ行ってみたが、いつもはこの時間には人で溢れている商店街には、雨具を着て傘をさした若い夫婦と小さな子があるいているだけだった。

 雨音も風情と二つの窓を開け放ったが、飛沫が室内に入ってくるので早々に諦めた。

 23.2℃で73%。
posted by TAKAGISM at 13:14| Comment(1) | 休日